Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
さんにんのそうまだいさく
三人の相馬大作
直木 三十五
Read 三人の相馬大作 (さんにんのそうまだいさく) by 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 32,603 characters · 66 screens
と、軽蔑した。
(大体、朋輩共も朋輩共だ。俺の出世を嫉んで、俺を陥れて手柄にしようなどと――仮令贋首でごまかしたって、俺は、大作を討ちに行っているぞ。それだけでも、俺の朋輩中では、俺が一番えらいのだ)
右源太は、そう考えて、いつか、大作の姿をみた時の、百姓家のことを思出した。
(田舎の奴は、気も、腕も強い。本当に、あの時は、恐ろしかった。大作は、江戸でも人気者だが、江戸で、彼奴を討取ったって、誰も、俺を殺しはすまい。お祭り騒ぎをしているだけだからなあ――一つ、大作を、討取るか? 本物の大作を――)
右源太は地下で苦笑し、憤っている、兄の顔を想像したが
(兄の意気地無しめ――俺を、恨む度胸があるか?)
右源太は誰よりも、勇気があって、誰でもしている位の誤魔化ししかしていないのに、一寸したことからでも、手柄を覆そうとしているらしい人々に、腹が立ってきた。
(大作が怒るのは尤もだ。檜山のことなど、奉行所へ訴えたって、勝てるものでは無いからな。お裁を見ていたって、町人には厳しいが、少し羽振りのいい、旗本だと、邸内の博奕位は、皆大目に見ている。それが今の時世だ。