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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Read 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 221,941 characters · 435 screens
しかも、ゆうぜんとしていうのでした。
「さ! 両名とも、かかれッ」
声に、伝六、小梅が必死に構えましたが、腕が違うのです。三品流の達人とは、いかさまそのとおり。
「このようななまくら腕で、かたき討ちが片腹痛いわッ。きのどくながら、返り討ちだぞッ」
あざ笑いながら四郎五郎左衛門が、まず伝六から先にといわぬばかりにいどみかかってきたのを、
「見そこなうなッ。右門がすけだちしているんだッ」
ずばりというや、おどり込みざまに無敵無双の草香流です。パッときき腕とって、ねじ上げながら、体をひねると岩石おとし! あおがえるのように雪の上へ、四郎五郎左衛門が長々とのめったところを――左から小梅が一刀! 右から伝六がひとたち!
「おう! みごとであるぞ! 両人ともみごとであるぞ!」
降りしきる雪の中に、おしのび姿で馬上から見守っていられた宰相伊豆守の口から、期せずしておほめのことばがあがりました。
がっくりうなだれて、気も遠くなったように伝六が、ややしばしぼうぜんとしていましたが、ようよう目のかすみがとれたものか、
「わッ。切れましたか! 切れましたか! あっしが切ったんですか! 切ったんですか? 辰ッ、辰ッ。