Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Read 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) by 中里 介山 (なかざとかいざん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 242,044 characters · 477 screens
「殿様、御存じでもございましょうが、これは開かずの雪隠と申しまして、これへお入りになると祟りがございますから、幾百年の間も、こうして錠を卸しておくのでございます、あちらへ御案内致しますから」
お吉が立ち塞がって、主膳の手をとって外に案内をしようとすると、それをふりきった主膳が、
「知っている、知っている、祟りを怖れる人には開かずの雪隠、祟りを怖れぬ人にはあけっぱなし……」
知って無理を通そうとするから、お吉はこれこそ酒のせいと初めて気がつきました。
「殿様、そういうことをあそばすものではございませぬ、佐竹様の奥方がお恨みになりますよ」
「うむ、佐竹の奥方が恨む、その奥方の怨霊とやらが残っているなら、こんなところに閉じ籠めておいてはなお悪い、明け開いて綺麗に済度してやるがよろしい。お吉、邪魔をするな」
神尾は、力を極めてお吉を押しのけようとする。お吉は一生懸命でその禁制を護ろうとする。そこで、ほとんど二人が組打ちの有様です。こうなるとまさしく神尾の怖るべき酒乱が兆して来たもので、その兇暴な力が溢れ出すと、お吉も禁制を破らせては済まないという奉公心も手伝って、なお一生懸命に支えると、提灯はハネ飛ばされて闇となり、闇のうちに組んずほぐれつの体。