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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Read 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 110,286 characters · 221 screens
牢屋だった。ベッドは部屋の隅にとりつけてあって、腰かけの用もしていた。
「ぼくを、こんなところへいれて、どうするつもりやろ」
牛丸は、鉄格子のところへいって、それが開くかどうかためしてみた。だめだった。鉄格子の外側には、がんじょうな錠前がぶら下っているのが見えた。
鉄格子の前は通路になっていた。そして正面には、壁があるだけだった。
どこか抜けだすところはないかと、牛丸少年は部屋中を見まわした。天井に小さい空気穴があいているだけだ。そこからでようとしても人間にはできないことだった。小さい猫ならでられるかもしれないが、牛丸は猫ではなかった。
天井は、高かった。室内には、ベッドの外になんにもない。いや、一つあった。それは便器であった。
牛丸少年は、この部屋に永いこと、とめておかれた。ここでは、時刻がさっぱり分らなかったけれど、牢番らしい男がきて、鉄格子の窓から、食事をさしいれていったので、朝がきたらしいことをさとった。
牢番は、五十歳ぐらいのじゃがいものように、でくでく太ったおじさんだった。牛丸が話しかけても、牢番男は首を左右にふるだけで、返事をしなかった。