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かたきうちふだしょのれいげん
敵討札所の霊験
三遊亭 円朝
Read 敵討札所の霊験 (かたきうちふだしょのれいげん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 125,950 characters · 249 screens
事は後でお話を致しますが、決して御迷惑は懸けませんから御心配なく」
と云ったが田月堂の主人は中々口が利けません。
田月の主「え…あ…うん…うんお立派な事でございます」
と泣声を出してやっと云いました。
山「さア是れへ出ろ、これへ参れ……これ見忘れはせぬ、大分に汝も年を取ったが此の不届者め、汝が今まで活きているのは神仏がないかと思って居た、この悪人め、汝は宜くも己の娘のおやまを、先年信州白島村に於て殺害して逐電致したな、それに汝は屋敷を出る時七軒町の曲り角で中根善之進を討って立退いたるは汝に相違ない、其の方の常々持って居た落書の扇子が落ちて居たから、確に其の方と知っては居れど、なれども確かな証がないから其の儘打捨ておかれたのであるが、少女に討たれるくらいの事だから、最早どうせ其の方助かりはしない、さア汝も武士だから隠さず善之進を討ったら討ったと云え、云わぬ時に於ては五分試しにしても云わせる、さア云わんか」
と面を土に摺付けられ苦しいから、
又「手前殺したに相違ござらん」
と云うのが漸と云えた。
山「繼、予て一人で手出しをしては成らぬと云って置いたが、お前一人で此奴を宜く討ったな」