Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

にっき

日記

宮本 百合子

Read 日記 (にっき) by 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 61,953 characters · 124 screens

Aozora Bunko

七月十九日

七月二十日

吉原の近くでまったくの貧民窟、ひどい狭い曲角を、女房連の環視のうちに曲ろうとして、思わず恥しそうな間の悪い表情が顔に現れるのを感じた。女房の人は、Aの母の妹で子供の時世話になったと云うので、一種特殊のなつかしみを持って行ったのだ。然し、教養のない、わざとらしいなれなれしさ、一種のへだてを、わざとかっぽったなれなれしさが、やや心持悪く感じた。何だか相手がどの位まで純粋なのか分らないような気分になった。ああ云う処での生活は、未知の数々を私共に教える。ああ云うのを見て、誰の心にでも直ちに愛が起るか?

七月十九日(火曜)

水津氏の処を、目黒火薬庫前に訪ねる。

今日、とり来る。

水津氏は留守。林町へ行き、十二時近くかえる。

七月二十日(水曜)

午後、政教社に行き、千葉先生、その他にお会いし、一幕もの、「宵」をあげて来る。

かえってから、とりをつれて林町へ行く。

おさとさんが来て居、もう一年も東京に居るときめたとのこと。

十時頃かえり、とりにぬいものをあてがい、その他種々のことをきめて床につく。

なかなか眠られず。

七月二十一日(木曜)

朝、八時半の特急で、福井に立つ。