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なりひらぶんじひょうりゅうきだん
業平文治漂流奇談
三遊亭 円朝
Read 業平文治漂流奇談 (なりひらぶんじひょうりゅうきだん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 159,974 characters · 317 screens
(とこ)の爺(とっ)さんの所(ところ)へ旦那が見舞(みめえ)をくれたと云うことを聞いて面目次第もねえ、旦那にそう云ってくんねえ、土産を持って来るのだが、本所には碌(ろく)な酒はあるめえと思って」
森「酷(ひど)い事を云うぜ」
亥「豐島屋の酒を持って来た、旦那に一杯(ぺい)上げて盃を貰(もれ)えてえってそう云ってくんねえ」
森「少し待っていねえ、お母様(ふくろさん)に喧嘩の事なんぞを云うと善(よ)くねえから、旦那に内証(ないしょ)で話して来るから」
と森松は奥へ往きますと、文治は母親に孝行を尽して居りますから、森松はそっと、
森「旦那え/\」
文「何(なん)だ」
森「見附前(めえ)の鉄砲が来ましたよ」
文「亥太郎が来たか」
森「来ました、驚きましたねえ、酒を一樽荷(かつ)いで来て旦那に上げてくれって来ました」
文「逢いたいが、お母様(っかさん)の前で彼(あん)な荒々しい奴が話をしては、お驚きなさるといけないから、角(かど)の立花屋(たちばなや)へ連(つれ)って往って、酒肴(さけさかな)を出して待遇(もてな)してくれ、己が後(あと)からお暇を戴いて往(ゆ)くから」