Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Read 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 101,908 characters · 204 screens

Aozora Bunko

もちろん、房枝のこともいった。

「奥さん。それはそうでしょうけれど、早くこの車へお乗りになった方がいいですよ。第一、泥がお顔にまではねかかっていて、たいへんなことになっていますよ」

「あら、まあ。そうですか」

夫人は、あわてて顔をおさえた。

「さあさあお早く、こっちへお乗りください。それじゃみっともなくて、白昼歩けませんぞ。鼻緒の切れた草履なんか、どうでもいいじゃありませんか」

この帆村探偵は、少々らんぼうなことをいう。夫人は、見知らぬ少女の好意を無にして、ここを去るのは気が進まなかった。が帆村は、一切そんなことをおかまいなしに、とうとう、夫人を引張りあげるようにして車にのせると、運転手にいそがせて、そのまま大森にある博士邸へ、車を走らせたのであった。

花環と花籠

極東薬品工業前の空地に、蓆をつくって小屋がけして新興ミマツ曲馬団の更生興行は、意外にも、たいへんな人気をよんで、場内は毎日われるような盛況であった。

団員は、だれもかれも、えびすさまのように、大にこにこであった。中でも、新団長の黒川のよろこびは、ひと通りではなかった。

「おい、お前たち二人でこれからすぐに、電灯会社へいってこい。