Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Read 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 101,908 characters · 204 screens
この陰謀の巣の地下室は、どこにあるのかと思うと、これが意外にも意外、例のうつくしい花壇の真下にあるのであった。
時間の歩みのおそろしさよ。
未曾有の大事件は、刻々近づきつつある。
帆村探偵は、どこにいるのか。トラ十はどこへ逃げたのか。
ここに、ただ一つふしぎなるは、例の美しき花園に水を撒く庭番が、いつになく帽子を深々とかぶり、そしていつになく忠実に花の間にうずまって、仕事に精を出していることであった。
夫人のなげき
花の慰問隊は、一せいに日比谷公園から、進行を開始した。ターネフ首領邸から、ここへ運ばれてきてあった数千のうつくしい花束と花籠とは、少女たちの胸に抱かれ、飾りたてられたトラックの上にのせられ、そこから全市の各工場地帯に向かって出発したのであった。房枝の組は、城南方面であった。
この方面には、十台のトラックがつづいた。どの工場でも、工員たちから、ものすごい歓迎をうけた。
「まあ、きれいな花籠だこと」
「こんなに沢山もらっていいんですか。これはどうも、すみませんですなあ」
「いいえ。皆さんの御奮闘に対して、ほんのわずかの贈物なんですの。それを、たいへん喜んでいただいて、あたくしたち花の慰問隊一同、こんなうれしいことはございませんわ」