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きくもようさらやまきだん
菊模様皿山奇談
三遊亭 円朝
Read 菊模様皿山奇談 (きくもようさらやまきだん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 189,935 characters · 379 screens
久「直様思いのうおっ晴し候、巴蛇の長文句蠅々※」
早「成程是りゃア宜いなア」
久「是じゃア屹度女子がお前に惚れるだ、これを知れねえように袂の中へでも投り込むだよ」
と云われ、早四郎は馬鹿な奴ですから、右の手紙を書いて貰って宅へ帰り、そっとお竹の袂へ投込んで置きましたが、開けて見たって色文と思う気遣いはない。翌朝になりますと宿屋の主人が、
五「お早うございます」
竹「はい、昨夜は段々有難う」
五「えゝ段々お疲れさま……続いてお淋しい事でございましょう」
竹「有難う」
五「えゝ、お嬢さん、誠に一国な事を申すようですが、私は一体斯ういう正直な性質で、私どもはこれ本陣だとか脇本陣だとか名の有る宿屋ではございませんで、ほんの木賃宿の毛の生えた半旅籠同様で、あなた方が泊ったところが、さしてお荷物も無し、お連の男衆は御亭主かお兄様か存じませんが、お死去になってあなた一人残り、一人旅は極厳ましゅうございまして、え、横川の関所の所も貴方はお手形が有りましょう、越えて入らっしゃいましたから、私どもでも安心はして居りますが、何しろ御病気の中だから、毎朝宿賃を頂戴いたす