Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

けいりゃくにじゅうせん

計略二重戦

甲賀 三郎

Read 計略二重戦 (けいりゃくにじゅうせん) by 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 9,953 characters · 20 screens

Aozora Bunko

「では、三日の間、君もお父さんと一緒の部屋に居て貰うことにしよう」

シムソンはそう云いながら、机の上の呼鈴の釦を押しました。所が、どうしたのか、なかなかソーントンが出て来ないので、シムソンはいらいらしながら何度も釦を押し直しました。

道雄少年は蒼白い顔をしながらも、クックッと笑い出しました。

「呼鈴の線は僕が切っておいたから、鳴りっこないさ」

「な、なんだって。電線を切るとはけしからん」

「ついでに、地下室の水を出す仕掛の電線も切っておけばよかったのです。つい、気がつかなかったものだから、残念な事をしましたよ。」

「馬鹿な事を云え。地下室の方の電線はうまく隠してあるから、君なんかに気はつかないよ。ソーントンが来なければ仕方がない。私が連れて行く。さあ立て、立って地下室へ来い」

「地下室に連れて行ってどうするのですか。お父さんと一緒に水攻めにして殺そうと云うのですか」

「殺しはしない。水は間もなく止めるよ。私は人を殺すのは嫌いだ。けれども、君達二人は私の邪魔をするから、二三日地下室の牢へ入れておくのだ。二三日のうちには、秘密書類は無事に仲間の手から本国へ送り出される筈だから」