Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
Read 万葉秀歌 (まんようしゅうか) by 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 213,820 characters · 427 screens
一首としてはもう一歩緊密な度合の声調を要求しているのである。後年、天平八年の遣新羅国使等の作ったものの中に、「ぬばたまの夜明しも船は榜ぎ行かな御津の浜松待ち恋ひぬらむ」(巻十五・三七二一)、「大伴の御津の泊に船泊てて立田の山を何時か越え往かむ」(同・三七二二)とあるのは、この憶良の歌の模倣である。なお、大伴坂上郎女の歌に、「ひさかたの天の露霜置きにけり宅なる人も待ち恋ひぬらむ」(巻四・六五一)というのがあり、これも憶良の歌の影響があるのかも知れぬ。斯くの如く憶良の歌は当時の人々に尊敬せられたのは、恐らく彼は漢学者であったのみならず、歌の方でもその学者であったからだとおもうが、そのあたりの歌は、一般に分かり好くなり、常識的に合理化した声調となったためとも解釈することが出来る。即ち憶良のこの歌の如きは、細かい顫動が足りない、而してたるんでいるところのあるものである。
○
葦べ行く鴨の羽がひに霜降りて寒き夕べは大和し思ほゆ 〔巻一・六四〕 志貴皇子
文武天皇が慶雲三年(九月二十五日から十月十二日まで)難波宮に行幸あらせられたとき志貴皇子(天智天皇の第四皇子、霊亀二年薨)の詠まれた御歌である。