Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Read 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 179,458 characters · 363 screens
それらを竈の前に置いて水をふくんで吹きかけると、木人は木馬を牽き、鋤鍬をもって牀の前の狭い地面を耕し始めた。
三娘子はさらにまた、ひと袋の蕎麦の種子を取り出して木人にあたえると、彼はそれを播いた。すると、それがまた、見るみるうちに生長して花を着け、実を結んだ。木人はそれを刈って践んで、たちまちに七、八升の蕎麦粉を製した。彼女はさらに小さい臼を持ち出すと、木人はそれを搗いて麺を作った。それが済むと、彼女は木人らを元の箱に収め、麺をもって焼餅数枚を作った。
暫くしての声がきこえると、諸客は起きた。三娘子はさきに起きて灯をともし、かの焼餅を客にすすめて朝の点心とした。しかし趙はなんだか不安心であるので、何も食わずに早々出発した。彼はいったん表へ出て、また引っ返して戸の隙から窺うと、他の客は焼餅を食い終らないうちに、一度に地を蹴っていなないた。かれらはみな変じて驢馬となったのである。三娘子はその驢馬を駆って家のうしろへ追い込み、かれらの路銀や荷物をことごとく巻き上げてしまった。
趙はそれを見ておどろいたが、誰にも秘して洩らさなかった。それからひと月あまりの後、彼は都からかえる途中、再びこの板橋店へさしかかったが、彼はここへ着く前に、あらかじめ蕎麦粉の焼餅を作らせた。