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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Read 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 179,458 characters · 363 screens
漢の広川王も墓あらしを好んだ。あるとき欒書の塚をあばくと、棺も祭具もみな朽ち破れて、何物も余されていなかったが、ただ一匹の白い狐が棲んでいて、人を見ておどろき走ったので、王の左右にある者が追いかけたが、わずかに戟をもってその左足を傷つけただけで、遂にその姿を見失った。
その夜、王の枕もとに、鬚も眉もことごとく白い一個の丈夫があらわれて、お前はなぜおれの左の足を傷つけたかと責めた上に、持ったる杖をあげて王の左足を撃ったかと思うと、夢は醒めた。
王は撃たれた足に痛みをおぼえて一種の悪瘡を生じ、いかに治療しても一生を終るまで平癒しなかった。
徐光の瓜
三国の呉のとき、徐光という者があって、市中へ出て種々の術をおこなっていた。
ある日、ある家へ行って瓜をくれというと、その主人が与えなかった。それでは瓜の花を貰いたいと言って、地面に杖を立てて花を植えると、忽ちに蔓が伸び、花が開いて実を結んだので、徐は自分も取って食い、見物人にも分けてやった。瓜あきんどがそのあとに残った瓜を取って売りに出ると、中身はみな空になっていた。
徐は天候をうらない、出水や旱のことを予言すると、みな適中した。