Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Read 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 179,458 characters · 363 screens
今も相変らずそんな悪事を働いているのか」
「もう唯今は決して致しません。それだから正直に申し上げたのでございます。御承知の通り、大抵の盗賊は墓あらしをやります。わたくしもその墓荒しを思い立って、大勢の徒党を連れて、さきごろこの近所の古塚をあばきに出かけました。塚はこの庄から十里(六丁一里)ほどの西に在って、非常に高く、大きく築かれているのを見ると、よほど由緒のあるものに相違ありません。松林をはいって二百歩ほども進んでゆくと、その塚の前に出ました。生い茂った草のなかに大きい碑が倒れていましたが、その碑はもう磨滅していて、なんと彫ってあるのか判りませんでした。ともかくも五、六十丈ほども深く掘って行くと、一つの石門がありまして、その周囲は鉄汁をもって厳重に鋳固めてありました」
「それをどうして開いた」
「人間の糞汁を熱く沸かして、幾日も根よく沃ぎかけていると、自然に鉄が溶けるのです。そうして、ようようのことで、その石門をあけると驚きました。内からは雨のように箭を射出して来て、たちまち五、六人を射倒されたので、みな恐れて引っ返そうとしましたが、わたくしは肯きませんでした。