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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
Read 先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選 (「やまとみんぞく」とはなんぞや) by 喜田 貞吉 (きたさだきち) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
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憑き物系統に関する民族的研究
一 序論――術道の世襲と憑き物系統
一 序論――術道の世襲と憑き物系統
ここに憑き物系統とは、俗に狐持・犬神筋などと言われる所謂「物持筋」の事である。これがもし昔時の或る術を修得した暦博士や陰陽師の徒の、任意に識神を使役すると信ぜられたものの様に、その個人限りが有する一種の不可思議力であったならば、そこに系統も糸瓜もあったものではない。この場合もしその術を何人にも伝える事なくして、その人が死んでしまった時には、その術はその人の死とともに永く世に失われてしまって、よしや血を分けた子孫がそこに幾らも存在していても、全くその術からは無関係な、ただの人間になってしまうのである。算木一つの置き方で人を笑い死ぬまで笑わせたり、お座敷の真ん中に洪水を起して、畳の上で人を溺らせたりした様な恐ろしい奇術者も、僅かに今昔物語や吾妻鏡にその霊妙なる放れ業の記事を止めているのみで、後世その伝説が全く失われてしまったのはこれが為である。しかしこの様な技能を有する術者でも、やはり子は可愛い、孫はいとしい。ことにこれが為に社会から畏敬せられ、生活の安泰を保障される様なことであってみれば、どこまでもこれを子孫に相続させたくなる。