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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
Read 先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選 (「やまとみんぞく」とはなんぞや) by 喜田 貞吉 (きたさだきち) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
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倭国とは、委しくは倭人の国の義で、もとは一国の名称として呼ばれたものではなかった。倭人とは、支那の古代において東方海島の住民を呼んだ名称で、それが統一なき数多の小国に分れていたので、支那の史籍で始めて我が国のことを記した漢書の地理志には、「楽浪海中に倭人あり。分かれて百余国となる。歳時をもって来献すと云ふ」とある。漢の武帝が朝鮮を征して、楽浪郡以下の四郡を置くに及び、我が九州地方なる所謂倭人の豪族らが、ここに始めて支那と交通を開くに至ったのである。もっともその以前から東方に倭人なるものの存在したことは、古代の支那人にも知られていたらしく、周の成王の時に倭人暢草を貢すとのことがあり、支那の古い地理書なる山海経にも、朝鮮半島の北部にあった蓋という国の位置を記して、「蓋国は鉅燕の南、倭の北にあり。倭は燕に属す」など見えている。燕は周末戦国時代において、今の遼東地方に割拠した強国である。けだし太古においては、所謂倭人は朝鮮半島の南部から、我が九州地方にわたりてその存在が認められていたのであった。
これらの倭人は統一なき数多の小国家に分れて、所謂百余国を為し、各自王と称して、漢と交通を開いたものであったが、中にも今の筑前博多地方にあった奴国の王は、後漢の光武帝の時に入貢してその冊封を受け、印綬を賜わったことが後