Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

めいじんちょうじ

名人長二

三遊亭 円朝

Read 名人長二 (めいじんちょうじ) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 67,631 characters · 134 screens

Aozora Bunko

十七

長「何です此様な物を……あなたはお母さんでしょう」

と云われてお柳はあっと驚き、忽ちに色蒼ざめてぶる/\顫えながら、逡巡して幸兵衛の背後へ身を潜めようとする。幸兵衛も血相を変え、少し声を角立てまして、

幸「何だと長二……手前何をいうのだ、失礼も事によるア、気でも違ったか、馬鹿々々しい」

長「いゝえ決して気は違えません……成程隠しているのに私が斯う云っちア失礼かア知りませんが、棄子の廉があるから何時まで経っても云わないのでしょう、打明けたッて私が親の悪事を誰に云いましょう、隠さず名告っておくんなせえ」

と眼を見張って居ります。幸兵衞は返答に困りまして、うろ/\するうち、お柳は表の細工場の方へ遁げて行きますから、長二が立って行って、

長「お母さん、まアお待ちなせえ」

と引戻すを幸兵衛が支えて、

幸「長二……手前何をするのだ、失礼千万な、何を証拠に其様なことをいうのだ、ハヽア分った、手前は己が贔屓にするに附込んで、言いがゝりをいうのだな、お邸方の御用達をする龜甲屋幸兵衞だ、失礼なことをいうと召連訴えをするぞ」

柳「あれまア大きな声をおしでないよ、人が聞くと悪いから」