Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
めいきょくけっていばん
名曲決定盤
野村 あらえびす
Read 名曲決定盤 (めいきょくけっていばん) by 野村 あらえびす (のむらあらえびす) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 344,837 characters · 680 screens
私は『ボリス・ゴドノフ』のオペラの実演を三度か四度見ているが、貧しい旅興行のオペラでも、実演の迫力は全く大したものである。その意味において、この『ボリス』のレコードは、数あるシャリアピンのレコード中でも、極めて重要なものであり、傑作の一つではあるが、レコード音楽の約束から言えば、必ずしも満点でないことは察し得るだろう。
この場合においては、劇的要素と共に背景の管弦楽が極めて重要で、電気以前のレコードは、シャリアピンの声が若々しくて弾力的であるにかかわらず、私は電気以後の吹込み直しの方に団扇をあげたいと思う。レコード・ファンも理性を無視してまで、懐古趣味であってはいけない。
ほぼ同じ頃入った『プリンス・イゴール』の「ガリキー公の歌」は最初十二吋片面で、後十吋に吹込み直したものだが、十二吋の方は合唱付きで十吋の方は録音が良く、古いものあさりの物好きさえ言わなければ、十吋の方がレコードとしてすぐれている。ところで、その『ボリス・ゴドノフ』の「カザンの町で」は電気以前のシャリアピンの佳作の一つであろう。実演で観ても、この悪僧の歌は効果的な面白いものだ。
シャリアピンのレコードにおける絶頂期は、恐らく電気以前の『ヴォルガの舟唄』