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しこくへんろにっき

四国遍路日記

種田 山頭火

Read 四国遍路日記 (しこくへんろにっき) by 種田 山頭火 (たねださんとうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 15,842 characters · 32 screens

Aozora Bunko

山がひらけるともう久万町だった、まだ日は落ちなかった、札所下の宿に泊ることが出来た、おばあさんなかなかの上手者、よい宿である、広くて深切で、そして。――

五日ぶりの宿、五日ぶりの風呂!(よい宿のよい風呂)

街まで出かけて、ちゃんぽんで二杯ひっかけた、甘露々々、そして極楽々々(宿へは米五合銭三十銭渡して安心)。

同宿十数人、同室の同行(修行遍路)から田舎餅を御馳走になった、何ともいえない味だった、ありがとう。

半夜熟睡、半夜執筆、今夜は夜の長いのも苦にならない。

(夕)   (朝)

ぬた     味噌汁

大根おろし  豆の煮たの

菜葉汁    煮〆

漬物     漬物

(めずらしく精進料理)

(川口在)

黒味噌

(赤にあらず)

田舎には山羊を飼養している家が多い。

山羊は一匹つながれて、おとなしく、さびしく草を食べたり鳴いたり、――何だか私も山羊のような!

(十一月二十日)(十一月十九日も)

つつましくも山畑三椏咲きそろひ

岩が大きな岩がいちめんの蔦紅葉

なんとまつかにもみづりて何の木

銀杏ちるちる山羊はかなしげに

水はみな瀧となり秋ふかし

ほんに小春のあたたかいてふてふ

雑木紅葉を掃きよせて焚く