Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ねんじゅうぎょうじおぼえがき
年中行事覚書
柳田 国男
Read 年中行事覚書 (ねんじゅうぎょうじおぼえがき) by 柳田 国男 (やなぎたくにお) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 135,005 characters · 262 screens
猿と染屋
それを手拭にして顔を拭いていたら、二三日もたたぬうちに見ちがえるほど綺麗な女になった。家の女房もびっくりして、どうしたどうしたとわけを尋ね、急いで自分も旅僧を見つけて来て、うんと御馳走をしたのでまた手拭を頂戴する。しかしそういう身勝手な施しなので、美しくなって行く筈もなく、毎日少しずつ顔が長くなって来て、しまいにはヒヒンと嘶いて飛び出したなどといって笑わせている。
猿と染屋
この話の基になったかと思うのが、東北にも広く行われており、また一方の国の端、沖繩の島にもまだはっきりと記憶せられている。それは食物を僧に施したという代りに、不思議の旅人に一夜の宿を貸したということになって、やはり貧しい親切者と、強欲な金持との対照を示している。霜月二十三日の夜ではないが、普通は正月も近づいた年の暮にという話が多い。
見馴れぬ旅の人が来てどうか泊めてくれというのを、長者はすげなく断って追い出すように門をしめる。その隣の貧乏人は、おとめ申したいのは山々だが、何分さし上げるような食べ物がないのに困るというと、いやいや火の傍にさえ置いてくれるなら、飯はわしがこしらえるからと、大きな空鍋を出させ。