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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Read 怪塔王 (かいとうおう) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 167,635 characters · 337 screens
2
「博士のありかがわからないうちは、なんともいえないが、どうやら博士は、怪塔王一味に襲われたと思われるが、それはどう思う」
司令官池上少将は、塩田大尉にたずねました。
「塩田も、司令官閣下のおっしゃるところと同じ考であります。大利根博士は、新しい学問をしている国宝的学者です。怪塔王にとっては、それがずいぶん邪魔であることと思います。それで襲撃しまして、博士を殺したのではないでしょうか」
「まず、そんなところであろうな」
「ところが、ここに居ります一彦少年は、私とちがった考をもっております。少年の口から、ぜひおききをねがいたいのであります」
塩田大尉は、かたわらに腰をかけている一彦の方をふりかえった。
「なに、この少年がちがった考をもっているというのか。それはぜひ聞かせてもらおう」
司令官も、一彦が帆村探偵の甥であることは、よく知っていました。この少年が、なにをいいだすやらと、急に顔をにこにこさせて一彦をながめました。
「僕は、大利根博士がたいへん怪しい人物だと思います。なぜといえば、博士邸には怪しいことだらけです」
「怪しいことだらけとは――」
「まず第一に、博士の実験室がエレベーターのように上下に動きます。