Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Read 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 201,612 characters · 405 screens

Aozora Bunko

本部屋にいた吉助は勿論、名代部屋にいたお駒の客ふたりは高輪の番屋へ連れてゆかれた。

二

「半七。一つ骨を折ってくれ。伊勢屋のお駒にはおれも縁がある。不憫なものだ。早くかたきを取ってやりてえ。何分たのむ」

半七は、八丁堀同心室積藤四郎の屋敷へ呼び付けられて、膝組みで頼まれた。藤四郎はおとどしの一件があるので、お駒の変死については人一倍に気を痛めているらしい。それを察して半七も快く受け合った。

「かしこまりました。精いっぱい働いてみましょう」

半七はすぐに引っ返して品川の伊勢屋へ行った。かれは若い者の与七を店口へよび出して訊いた。

「どうも飛んだ事が出来たね。名物のお駒を玉無しにしてしまったというじゃあねえか」

「まったく驚きました」と、与七も凋れ返っていた。「御内証でもひどく力を落としまして、まあ死んだものは仕方がないが、せめて一日も早くそのかたきを取ってやりたいと云って居ります」

「そりゃあ誰でもそう思っているんだ。取り分けて上から御褒美まで頂戴している女だから、草を分けても其の下手人を捜し出さにゃあならねえ。ところで、素人染みたことを云うようだが、そっちにはなんにも心当りはないかえ」