Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Read 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) by 岡本 綺堂 (おかもときどう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 215,744 characters · 434 screens
ここで親分が掛け合ったら、なんとかおだやかに納まったかも知れませんが、唐人のままで押し掛けて来た岩蔵をみて、人を馬鹿にしやあがると角兵衛はむっとした。岩蔵は又、角兵衛の奴めが親分顔をして威張りゃがると思って、これもむっとした。そんなわけですから、この掛け合いも所詮無事には済みません。双方が次第に云い募って、角兵衛が『貴様も小屋の代人で出て来たからは、どうして俺たちの顔を立てるか、その覚悟はあるだろう』と云うと、岩蔵の方でも『知れたことだ、おれの首でもやる』と売り言葉に買い言葉、根が乱暴な連中だから堪まりません。角兵衛は『手めえの首なんぞ貰っても仕様がねえ。これから稼業が出来ねえように腕をよこせ』と云って、ほかの子分に出刃庖丁を持って来させました」
「腕を斬ったんですか」と、わたしもその乱暴におどろかされた。
「さあ、野郎、斬るぞと云って、角兵衛の方じゃあ少しは嚇かしの気味もあったのでしょうが、岩蔵はびくともしない。さあ、すっぱりやってくれと、左の腕をまくって出した。もう行きがかりで後へは引かれず、とうとう岩蔵の腕を斬ってしまったんです。そこへ親分の弥兵衛が帰って来て、さすがに驚いたが、今さら仕方がない。