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なりひらぶんじひょうりゅうきだん
業平文治漂流奇談
三遊亭 円朝
Read 業平文治漂流奇談 (なりひらぶんじひょうりゅうきだん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 159,974 characters · 317 screens
ぶんだ、仕事は早いのがいゝって奥へ坐り込んで動かねえから、お母(っか)さんが金を出して内済(ねいせい)にしようというと、士(さむらい)に内済はねえって、取っても付けねえ処だから、今お前さんが顔を出すと直(すぐ)に斬り掛けるに違(ちげ)えねえ、斬り掛られ黙って引込(ひっこ)んでる人じゃアねえからちゃん/\斬合(きりあい)を初めるでしょう、そうしてお母(っか)さんの身体へ疵(きず)でも付けると大変だから、お前さんは二三日(ち)身を隠して下せえ」
文「身を隠す訳にはいかん」
森「そうして気の落著(おちつ)いた時分、どうせ仕舞(しめえ)は内済(ないせい)だから人を頼んで訳を付けやしょう」
文「そんな事は出来ん、お母(っか)さんをこれへお呼び申せ」
森「お母さん/\」
文「もっと大きな声をして」
森「お母さん/\これが帰りました」
と親指を出して招くから、母は文治郎が帰ったなと思ってそれへまいり、
母「能くのめ/\と私の前へ来た、只今帰ったと云います」
文「飛んだ事がお耳に入って文治郎も申し訳がございません、藤原親子の為を思いまして、お母(っか)さまには不孝でございますが、文治郎命を捨てゝ悪婦の命を断ちました、決して逃げ隠れは致しません、一言(いちごん)藤原に申し聞けたい