Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

Read 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.

N3 · intermediate · modern kanji and kana · 156,085 characters · 312 screens

Aozora Bunko

「ノロちゃん、きみ、バッジもってるかい?」

井上君が、ノロちゃんの耳に口をつけるようにして、ささやきました。

「うん、ポケットにあるよ。少年探偵団の規則だもん。いつでも、バッジを三十個ずつ、ポケットへいれておけって。」

「そうだよ。ぼくも、三十個もってるよ。」

それをささやきあうと、ふたりは、いくらか安心したような顔つきになりました。

バッジというのは、少年探偵団員が、胸につけているB・Dバッジのことです。このバッジは、団員の目じるしのほかに、いろいろな、つかいみちがあるのでした。

それは直径一センチ半ほどの、銀色をしたバッジですが、悪人を尾行して、ぎゃくに悪人のためにとらえられたときなど、このバッジを、つぎつぎと道に落としておけば、それを目じるしにして、悪人のすみかがわかるという便利なものです。

また、悪人とたたかうとき、遠くからバッジをなげつけて、相手を、こまらせることもできますし、どこかの家にとじこめられたとき、窓からこのバッジをへいの外へなげれば、じぶんのいるところを、団員にしらせることもできます。もし、紙と鉛筆を持っていたら、手紙を書いて、その紙にバッジをつつんで、へいの外へなげるという、つかいみちもあります。