Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Read 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) by 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 174,521 characters · 344 screens

Aozora Bunko

うちは垢ぬけました、それは心のあぶらがゆきわたったからよ。この間国にそのこと話して「気がついている?」と云ったら「そう云えばそうだね、不思議だ」というの。「人が住んで荒らす生活だってあるよ。つまり、姉さんは相当なものなんだという証拠だけれど、わかるだろうかね」と云いました。「そうらしいね」と云って、「うまい、うまい」と里芋をたべました。この人には里芋のうまさの方から、姉さんのねうちがつたわる口ね。ともかくそういう工合で、この暮しに使い立てられては居りません、夏になる迄、これでやろうと思います、暑くなると買出しや隣組の月番の外出がこたえますから、そしたら方法を考えましょう、夏の暑さには抵抗力がないから。暑気負けは、どうしてもそうですね。その夏までに、又万事がどう代りますか。それに応じてね。

食事のことなど、御安心のためならば献立かいて上げていい位に思うけれども、わたしとしてそれは辛い心持なのよ、よう致しません。一言にして申せば、あなたの上るものよりも確実にいい食事をして居りますから。特にこの頃は。ですから、わたしのその心持を汲みとって下すって、どうかまかせて御安心下さい。