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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Read 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) by 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 374,755 characters · 745 screens
きのうは一日どうせ机に向えない筈だったのだからと臥て、けさは早くおきて、手の膨れなどなおり、ずっと一日書いて又夜早くねます。そして又、明日早くおきてかいて、その方がようございます。つまり徹夜は一晩もいたしません。なかなかいいでしょう。今夜だって、これから電話かけに一寸出て、これを出して、パン買って、かえってお風呂に入ってねてしまうところです。牛乳にカキを入れて煮てそれをのみます。御心配下さらないでいいでしょう? こう気をつければ。
キュリー夫人について云われていること、全くその通りであると思います。文庫のこともありがとう、私は別なのと勘ちがいして居りましたね。
泰子、ものをかくなんてすすめてならせることではないから、マア静観です。旦那さんを見出すというだけだって、どんなにむずかしいか。咲枝はこんなことよんだら、きっとすこし赤い顔してアラと云って、考えて、そうねえ、と沈思するでしょうね。
森長さんのこととりはからいます、ちょっとおくれましたが。三日に会いました。四日には別な人が行きましたでしょう? いろいろのこと又かきます。きょうはちょっと。諸種の不自由に屈托はしないけれど、実際問題としてこまるわ、そうでしょう? 勿論そうだからと云って屈托もしないけれど。