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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
三遊亭 円朝
Read 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分) (あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 196,342 characters · 389 screens
正「若旦那何処へ往くのです」
伊「何んだッて一緒にくッついて来たんだよ」
正「でもあなた、花魁が前からあの侍を取留めて居るならお断りは致しませんが、客にして居るだろうとお疑りでありましょうが、あの花魁に限って決してそんな事の無いというは正孝が知って居ります」
伊「惚けをいうようだが互に書附まで取交して、私は決して他の客へは出ないから交際でも他へ登ってくれるなと云うから、己も他へは登ったことはありゃアしない、互に斯う云う書附まで取替せて置きながら、他の客を取りたいと云うから、勝手に取れと云うのだ」
正「花魁が何んで彼なお客に惚れましょう、私は大嫌い、あの屁っぴり侍の屁ッチョロな、彼のくらいいやなお客は有りません、あの屁っぴり侍」
と云ってる後に頭巾を冠ってどっしりした羽織を着、大小を落し差しにした立派なお侍がいきなり正孝の袖を取り、
侍「屁っ放り侍とは何んだ」
正「オヤ、これはどうも、イエ誠に恐入りました、御免遊ばせ」
侍「コレ屁っ放り侍とは何んだ」
正「イエ殿様、貴方の事を申したのではございません、他に屁ッチョロの様な人が有りますから、貴方が後に入っしゃる事とも知らず、つい申しましたが、お侍さまで入っしゃるから貴方の事を申したと思召しましょうが、決して左様ではございませんので」