Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Read 細雪 (ささめゆき) by 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 194,628 characters · 371 screens

Aozora Bunko

「それで、どないや、助かるらしいか」

「さあ、―――多分あきませんやろうな」

「おかしいなあ、いったい脚がどないなってるねん」

「それが分れしませんねん」

「何と云う病気か、病名を聞いたか」

「病名を聞いても磯貝さんはこそこそと逃げてしまやはるし、鈴木さんも磯貝さんに遠慮してはるらしいて、はっきりしたことは云うてくれはれしませんねんて。敗血症とか、壊血病とか云うようなもんと違いますやろか」

幸子は、看護婦の「水戸ちゃん」がもうさっきから身支度をして待っていると云うので、彼女に会って四十日間の労を犒って暇を遣ってから、夫と雪子とで夕飯の卓を囲んだが、その最中に鈴木病院から電話が懸ったので立って行った。貞之助たちが食堂で聞いていると、妙子と話しているらしく、なかなか長い電話であったが、手術が済んで目下のところは小康を保っていること、しかし輸血の必要が起りそうなので、老夫婦を除いて皆が血液型の検査を受けたこと、そうしたら病人と妹とがA型、妙子がO型であったこと、だからさし当りは妹の血を給血すればよいのであるが、なお一両人給血者がほしいのであること、妙子もO型であるから給血者の資格はある訳だけれども、それは親兄弟たちも敢て要求していないこと、ただここに困ったのは、妹の発議で、板倉の古い同僚である奥畑商店の店員二三人に事実を