Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
くさめいきゅう
草迷宮
泉 鏡花
Read 草迷宮 (くさめいきゅう) by 泉 鏡花 (いずみきょうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 71,733 characters · 142 screens
前にも一度、大掃除の検査に、階子をさして天井へ上った、警官さんの洋剣が、何かの拍子に倒になって、鍔元が緩んでいたか、すっと抜出したために、下に居たものが一人、切られた事がある座敷だそうで。
外のものとは違う。切物は危い、よく探さっしゃい、針を使ってさえ始める時と了う時には、ちゃんと数を合わせるものだ。それでもよく紛失するが、畳の目にこぼれた針は、奈落へ落ちて地獄の山の草に生える。で、餓鬼が突刺される。その供養のために、毎年六月の一日は、氷室の朔日と云って、少い娘が娘同士、自分で小鍋立ての飯ごとをして、客にも呼ばれ、呼びもしたものだに、あのギラギラした小刀が、縁の下か、天井か、承塵の途中か、在所が知れぬ、とあっては済まぬ。これだけは夜一夜さがせ、と中に居た、酒のみの年寄が苦り切ったので、総立ちになりました。
これは、私だって気味が悪かったんです。」
僧はただ目で応え、目で頷く。
二十四
「洋燈の火でさえ、大概度胆を抜かれたのが、頼みに思った豪傑は負傷するし、今の話でまた変な気になる時分が、夜も深々と更けたでしょう。
どんな事で、どこから抛り投げまいものでもない。