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きくもようさらやまきだん
菊模様皿山奇談
三遊亭 円朝
Read 菊模様皿山奇談 (きくもようさらやまきだん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 189,935 characters · 379 screens
石を転がすように最と凄まじく流れ、左手の方を見ると高山峨々として実に屏風を建てたる如く、誠に恐ろしい山で、樹は生茂り、熊笹が地を掩うている、道なき所を踏分け/\段々下りて来たところが、人家は絶てなし、雨は降ってくる、困ったことだと思い、暫く考えたが路は知らず、深更に及んで狼にでも出られちゃア猶更と大きに心配した、時は丁度秋の末さ、すると向うにちら/\と見える」
○「へえー、出たんでござえやすか、狼の眼は鏡のように光るてえから、貴方がうんと立止って小便をなすったろう」
侍「なに、小便などを為やアせん」
○「それから」
侍「これは困ったものじゃ、彼処に誰か焚火でもして居るのじゃアないかと思った」
○「成程山賊が居て身ぐるみ脱いでけてえと、お前さん引こぬいて斬ったんで」
侍「まゝ黙ってお聞き、そう先走られると何方が話すのだか分らん、山賊が団楽坐になっていたのではない、一軒の白屋があった」
○「へえー山ん中に……問屋でしょう」
侍「なに茅屋」
○「え、油屋」
侍「油屋じゃアない、壊れた家をあばらやという」
○「確かりした家は脊骨屋で」
侍「そう先走っては困る、其家へ行って拙者は武辺修行の者でござる、斯かる