Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Read 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) by 井上 円了 (いのうええんりょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 151,147 characters · 298 screens
第一八段 京畿の迷信
これを田畑にまけば、必ずそのみのりがよいと信じている。しかのみならず、その一種類の種が、何種類でも望むところの植物に変化すると信じている。
また寺院の方にては、伯州東伯郡の山間のある寺より金を借りて商法すれば、必ず大当たりであるとて、諸方よりこの寺に参詣して金を借り、一年の後にこれを二倍にして返納する所があると聞いている。ただし、一人に対して貸す金高は五十銭のきまりだそうである。
第一八段 京畿の迷信
わが国の三都といえば、文明の程度最も高く、迷信などは少なかるべき道理なるに、実際はその反対で、けだし、三都ぐらい迷信の強い所はない。京都はわが国の宗教の中心であるにもかかわらず、神社仏閣の参詣者は、一身一家の目前の福利を授かりたいとの志望が多い。大阪ももとより同様である。
ここに京都の迷信の一例を挙げんに、余が明治三十九年の春、大和地方を一巡せしことがある。この年は丙午に当たり、丙は十干の方にて陽火である。すなわち火気の強い方である。午は十二支の火の気の盛んなる方である。正南を午の方角とし、昼十二時を午の刻とするのも、火の気の強い意味から起こっている。