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きりがくれいかほのゆけぶり
霧陰伊香保湯煙
三遊亭 円朝
Read 霧陰伊香保湯煙 (きりがくれいかほのゆけぶり) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 117,546 characters · 234 screens
返せますか、承われば夏ばかり繁昌致しても、冬の中は遊んで居ると申しますから、中々お金の返しようもございません」
幸「それはどうも、で其の東京にお兄いさんが逃げてしまっても、お母様がお在なさるか、お母様はさぞお驚きで」
女「母はもう六十二になりまして、母はアノ恟りいたしまして身体も大分悪くなりましたが、此方より手紙を出しましても向から参ることも出来ませんで、此の頃は兄が諸方の借財方に責められまして、僅かばかりの夜の物諸道具も取られまして、此の頃は煩って」
由「へえ、どうもあるねえ、一度ね、私は伊豆の網代へ行ったことがある、其処に売られて来た芸妓は、矢張叔父さんに欺されて娼妓にされまして来たと云うので、涙を落しての話で有ったが、それはお気の毒な事だねえ、左様でげすか、お屋敷は何方でございます」
女「屋敷の名前なぞは親共の耻になりますから、それだけは御免遊ばして」
幸「ハヽ、それじゃアお聞き申しますまい」
由「旦那、そんな遠慮をしてはいけません」
幸「それでも耻になると仰しゃるから」
四十二
由「貴方、旦那が御親切だから貴方の身の上を心配して、お名前をお聞きなさるので、貴方は親の耻になると云うは御尤だけれども、何もこれは決して言いませんよ、誰が聞いても……私は随分お饒舌だが、旦那に対えば私だって言わぬと云っ