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かまをきずいてしりえたこと
魯山人陶説
北大路 魯山人
Read 魯山人陶説 (かまをきずいてしりえたこと) by 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 46,780 characters · 98 screens
これは珍品だということで土よりももっと高いに違いない。またよさもあるし、金で出来ておるし、形から味からりっぱなものが出来るでしょう。しかし、純金ならつぶしたら何にでもなるが、土だと落して粉にしたら三文の値打ちもないし、そんなにないから何百万円もする、こういうことが考えられるのです。
結局芸術の力というものは大したものです。土でも芸術家がつくるとそういう評価をされる。しかし、それもみな人間がつくるのですから、人間が出来ていなくちゃいかぬ。人間が芸術家に出来ていなければならないし、人格者でなければいかぬ。人間が高い水準の趣味家でなければならぬ。そういう条件が人間にたくさん入ってなければ価値がない。要は人間の問題である。
それからもう一つは時代の問題である。木米でも、穎川でも、道八でも、室町時代に生まれていたら、周辺の環境がいいから相当いいものにしたに違いない。徳川末期になって来ると周辺の環境が悪いから、浮世絵を除いたら何もありはしない。狩野派の絵描きなどは、問題にならぬでしょう。
徳川末期に入ってから永楽保全という人がありますが、これも器用な人で、金襴手など、金をごつく使ったもので、立派なものが出来ていますが、立派は立派だけれども、その性質は職人芸で、我々が永楽ぐらいどうでもいいじゃないかというのはそれなの