Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
まぐろにいわし
鮪に鰯
山之口 貘
Read 鮪に鰯 (まぐろにいわし) by 山之口 貘 (やまのくちばく) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 26,107 characters · 54 screens
祟り
満員電車
胃
筈なのだ
するとぼくはまたぼくなので
どうしますもなにも
配給じゃないか と出る筈なのだ
すると女房がまた角を出し
配給じゃないかもなにもあるものか
いつまで経っても意気地なしの
文なしじゃないか と来る筈なのだ
そこでぼくがついまた
かっとなって女房をにらんだとしてもだ
地球の上での繰り返しなので
月の上にいたって
頭をかかえるしかない筈なのだ
祟り
ひとたび生れて来たからには
もうそれでおしまいなのだ
たとえ仏になりすまして
あの世のあたりに生きるとしたところで
かかりのかからないあの世はないのだ
棺桶だってさることながら
おとむらいだのお盆だの
お寺のおつきあいだのなんだのとかかって
あの世もこの世もないのでは
はじまらないからおしまいなのだ
金はすでにこの世の生を引きずり廻し
あの世では死を抱きすくめ
仏の道にまでつきまとい
人間くさくどこにでも祟ってくるのだ
たとえまずしい仏の住む墓が
みみずのすぐお隣りに建ったとしても
ロハってことはない筈なのだ
満員電車
爪先立ちの
靴がぼやいて言った
踏んづけられまいとすればだ
踏んづけないでは
いられないのだが
胃
米粒ひとつも
はいっていない