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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
Read 万葉秀歌 (まんようしゅうか) by 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 213,820 characters · 427 screens
(巻十四・三五一六)は、男の歌らしいから、防人の歌ででもあって、前のは防人の妻ででもあろうか。なお、「面形の忘れむ時は大野ろにたなびく雲を見つつ偲ばむ」(同・三五二〇)も類似の歌であるが、この「国溢り」の歌が一番よい。なお、「南吹き雪解はふりて、射水がはながる水泡の」(巻十八・四一〇六)、「射水がは雪解溢りて、行く水のいやましにのみ、鶴がなくなごえの菅の」(同・四一一六)の例もあり、なお、「君が行く海辺の宿に霧立たば吾が立ち嘆く息と知りませ」(巻十五・三五八〇)等、類想のものが多い。
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昨夜こそは児ろとさ宿しか雲の上ゆ鳴き行く鶴の間遠く思ほゆ 〔巻十四・三五二二〕 東歌
「雲の上ゆ鳴き行く鶴の」は「間遠く」に続く序詞であるから、一首は、あの娘とは昨晩寝たばかりなのに、だいぶ日数が立ったような気がするな、というので、こういう発想は東歌でないほかの歌にもあるけれども、「雲の上ゆ鳴き行く鶴の」は、なかなかの技巧である。
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防人に立ちし朝けの金門出に手放れ惜しみ泣きし児らはも 〔巻十四・三五六九〕 東歌・防人
未勘国防人の歌。