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さんしろう
三四郎
Read 三四郎 (さんしろう) by Natsume Sōseki (夏目 漱石) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 169,765 characters · 343 screens
先生は変人だから、求めてだれとも交際しない。しかしこっちで相当の機会を作って、接触させれば、変人なりに付合ってゆく。……
「そういう意味があるのか、ちっとも知らなかった。それで君が発起人だというんだが、会をやる時、君の名前で通知を出して、そういう偉い人たちがみんな寄って来るのかな」
与次郎は、しばらくまじめに、三四郎を見ていたが、やがて苦笑いをしてわきを向いた。
「ばかいっちゃいけない。発起人って、おもてむきの発起人じゃない。ただぼくがそういう会を企てたのだ。つまりぼくが原口さんを勧めて、万事原口さんが周旋するようにこしらえたのだ」
「そうか」
「そうかは田臭だね。時に君もあの会へ出るがいい。もう近いうちにあるはずだから」
「そんな偉い人ばかり出る所へ行ったってしかたがない。ぼくはよそう」
「また田臭を放った。偉い人も偉くない人も社会へ頭を出した順序が違うだけだ。なにあんな連中、博士とか学士とかいったって、会って話してみるとなんでもないものだよ。第一向こうがそう偉いともなんとも思ってやしない。ぜひ出ておくがいい。君の将来のためだから」
「どこであるのか」
「たぶん上野の精養軒になるだろう」