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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Read 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 153,590 characters · 308 screens
汽船のトモに、ふつうのボートが一そうつないであり、盗賊たちはそのボートをたぐりよせ、なわばしごをつたって、それにのりこむとオールをあやつって、そのへんの海面をしきりにさがしはじめました。
明智探偵はふなべりからぶらさがっているのですが、黒い服をきているので、遠くからは気がつきません。そのまま、はんたいがわへ、こぎさっていきました。もうだいじょうぶです。明智はふなべりをはいあがって、まっくらな甲板に身をふせました。
そこに、なにかの箱がおいてあったので、その箱のかげにかくれてじっとしていました。
すると、コトコトと、甲板を歩いてくる足音が聞こえます。むろん船の上には、まだ賊のなかまが残っているはずです。そいつが海をこぎまわっているボートを見るために、やって来たのかもしれません。
箱のかげの明智は、あいてのやって来るはんたいがわにまわって、そこにねそべってじっと息をころしていました。
「おーい、明智はみつかったかあ……。」
おやっ、聞きおぼえのある声です。もしかしたらと、そっと箱のかげから顔を出してのぞいてみますと、そいつは道化仮面のあの男でした。どうも、こいつが首領らしいのです。