Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Read 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) by 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 290,735 characters · 566 screens
人蝮蛇咬むを感ずる事劇しく、蝮蛇咬むをさまで感ぜぬ人蜈蚣に咬まるれば非常に苦しむと伝う、この辺から言ったものか、『荘子』に螂蛆帯を甘んず、注に帯は小蛇なり、螂蛆喜んでその眼を食らう、『広雅』に螂蛆は蜈蚣なり、『史記』に騰蛇これ神なるも螂蛆に殆しめらる、『抱朴子』に〈南人山に入るに皆竹管を以て活ける蜈蚣を盛る、蜈蚣蛇あるの地を知り、すなわち管中に動作す、かくのごとくすなわち草中すなわち蛇あるなり、蜈蚣蛇を見れば能く気を以てこれを禁ず、蛇すなわち死す〉。『五雑俎』九に竜が雷を起し、大蜈蚣の玉を取らんとて撃った話あり、その長一尺以上なるは能く飛ぶ、竜これを畏る故に常に雷に撃たるという、竜宮入りの譚に蜈蚣を竜の勁敵としたるもまことに由ありだ、西洋には蜈蚣蛇を殺すという事下に言うべし。
秀郷の譚に蜈蚣が湖水中の竜宮を攻めたすら奇なるに、『今昔物語』の加賀の海島の蜈蚣が海を渡った大蛇を襲うたは一層合点行かぬという人もあろう、しかし欧州西部の海浜波打ち際に棲む蜈蚣二属二種あり、四十年ほど前予毎度和歌浦の波止場の波打ち懸る岩下に小蜈蚣あるを見た、今日は既に命名された