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はんせんぶんがくろん
反戦文学論
黒島 伝治
Read 反戦文学論 (はんせんぶんがくろん) by 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 13,646 characters · 28 screens
若し考えてもそれは生ぬるい中途半ぱなものであって、結局に於ては反動的な役割をしかなさない。理想主義か或は現状維持の平和主義である。そこで、ブルジョアジーは戦争反対の文学に於ても、明かに、その階級性を曝露している。
欧洲近代文学に於ても、戦争に反対しているものは、なかなかの数に上る。大体、その名前だけを挙げて、プロレタリアートの反戦文学に移りたい。
ジャン・ジャック・ルソオ――「恒久平和の企図」
エミイル・ヴェルハアレン――「黎明」(この戯曲に於て、ベルギイの詩人は人類社会の甦生の希望を述べている。オビドマアニュの市街が敵軍に包囲され、そのうちに、攻防両軍の革命家が叛乱を起したため、ついに戦いが終了するのである。)
レオ・トルストイ――「セバストポール」「戦争と平和」「想いおこせ」等
フセオロド・ガルシン――「卑怯者」「愚かなイワノフの覚書」「四日間」
レオニイド・アンドレーエフ――「赤き笑」
それから仏蘭西の小説家ギイド・モウパッサン、ジョセフ・アンリ・ロスニイ、人道主義者ロマン・ロオラン、英吉利の戯曲家、バナアド・ショウ、アメリカの詩人、ホイットマン、等も、或は激烈或は皮肉、或は悲痛な調子で戦争に反対している。