Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Read 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 241,558 characters · 480 screens
その親分が殺されたとなりゃ、わっちらにとっても頼み手の野郎はもうかたきですよ。かたきならば、隠すどころか、何もかも申し上げて、ことのついでにあっしどもも仕返しがやりてえんだ。いいますよ! いいますよ! 知っておったら隠さずに申しますよ!」
「なるほどな。そうと事が決まりゃ、ひと知恵絞らざなるめえ。正月そうそう飛び歩くのはぞっとしねえが、しかたがねえや。では、ひとつ右門流のあざやかなところをお披露してやろうよ」
いいつつ、あごをなでなで、片手でしきりとあの紅絹の袋をもてあそんでいましたが、――せつな! なにごとか思いついたとみえて、フフンというように軽く微笑すると、じつに不意です。ずばりとあざやかなその右門流が飛び出しました。
「急がなくちゃならねえ! ひとっ走り、伝六、寺社奉行さまのところへ行ってきな」
「フェ……?」
「何をとんきょうな返事しているんだ。寺社奉行さまのところへ大急ぎに行ってこいといってるんだよ。行きゃいいんだ。まごまごしねえで、はええところ行ってきなよ!」
「行きますよ! 行きますよ! そんなにつんけんとおっしゃらなくとも、行けといやどこへだって行きますがね。