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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Read 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 241,558 characters · 480 screens
「おかげさまで――」
「おてがらでござりましたか」
「どうやら、一味徒党五人ばかりを捕えましたわい。やっぱり、そなたの眼のとおりでござったよ。八丈島から抜けてきたやつらが小判ほしさに、さっきのあの浪人めの入れ知恵で、騒動につけ込み、にせ手口の荒かせぎしたのでござったわい。ときに、そちらのホシはどうでござった」
「それもおかげさまで、しかし他言のできぬてがらでござります。それゆえと申しては失礼でござりまするが、どうぞあなたの捕物はあなたおひとりのおてがらにご上申なされませ。お奉行さまもお喜びでござりましょうよ。てまえのてがらは口外もできぬてがらでござりまするが、いちどきにあなたさまともども、二つの騒動が納まりましたのでござりまするからな。――伝あにいよ、二日分ばかりゆっくり寝るかね」
「ちげえねえ。敬だんな、ごめんなせえよ。お奉行さまからおほめがあったら、クサヤの干物でもおごらなくちゃいけませんぜ。てッへへへ。出りゃがった。ね、ほら、朝日がのっかりとお出ましになったんですよ。なんとまあ朗らかな景色じゃごんせんかね」
こやつもきょうばかりは、あば敬だんなにたいそうもなくおせじがいいのです。