Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Read 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 241,558 characters · 480 screens

Aozora Bunko

「そうなんだ、そうなんだ。夫婦そろって首をくくったというんですよ。なんでも、ご先祖代代日本橋のほうでね、手広くかつおぶし問屋をやっていたんだそうなが、なんのたたりか、代代キ印の絶えねえ脳病もちの血統があるというんですよ。だから、それをたぶん気に病みでもしたとみえて、去年の十二月店をたたんでここへひっこすそうそう、いやじゃありませんか、ちょうどこの辺ですよ、今だんなのいらっしゃるあたりだというんですがね、跡取りの長男夫婦が急にふらふらと変な気になって、その鴨居からぶらりとやったというんですよ」

「へへえ、この鴨居かい。おおかたそんなことだろうと思ったよ。夫婦ふたりが同じ日に仏となるなんて、そうざらにあるこっちゃねえからな、するてえと、さっきの気違いは、ぶらりとやった長男の兄弟なのかい」

「そうです、そうです。三人めの、つまり一番末のむすこだというんですがね。だから、あのかわいそうな子どもたちにゃ、気は狂っていても正銘の叔父貴だというんですよ」

「というと、死んだ兄貴とあの気違いのまんなかにまだひとりあるはずだが、もしやそいつが、さきほどちらりと姿を見せたあの落としまゆの女じゃねえか」