Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Read 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 241,558 characters · 480 screens

Aozora Bunko

はわからねえが、いずれにしても使いにいったやつがこっそり一服仕込んで、なにくわぬ顔をしながら帰ってきたところを、毒殺してやろうとねらっていたふたりにかえって先手を打たれて、ひと足先にばっさりやられる、やっておいて毒が仕込んであるとも知らずに飲んだればこそ、因果はめぐる小車さ。このとおり、このふたりが一滴の血も見せず、また命をとられてしまったんだ。ふところから切りもち包みが一つずつ出てきたのがなにより証拠。その酒だるから毒酒の出たのも動かぬ証拠。それでもなおがてんがいかずば、そこのふたりの刀をよく調べてみろよ。あっちとこっちのふたりを、それぞれ一刀切りにしたときの血くもりが、どれかの刀身に見えるはずだよ」

「はてね、――よッ。ありますよ、ありますよ。この右のやつの刀に、まさしく血のりの曇りがありますよ」

「ありゃあもう文句はあるめえ。すなわち、身から出たさび、欲がさせたしわざの果てさ。残るところは、どこのお寺の坊主がこの四人を欲で買ったたか、五十両包みの出どころ詮議だけだよ」

「ね……! まるで神さまみてえだね。頼んだその坊主はだれですかい」

「すなわち一真寺! きのうのあの紫数珠の蓮信坊だよ」