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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Read 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 221,941 characters · 435 screens
「そうだろう、おめえさんが顔をかくしていたからわるいんだ。どうもこいつが変だと思ってね、すっかり頭を絞ったんだが、目の不自由な者が刀を集めてみてもしようがあるまいし、といってこれだけ飾ってあるところを見りゃ、たしかに刀道楽にちげえねえんだがと、いろいろ考えた末に、ようようといましがた目あきだなとにらみがついたんですよ。そこでだが、――きさま何か隠しているなッ」
「えッ」
「といっておどしてみたところで始まりますまいから、今まで手間をとらせたその償いに、ゆうべの一条をすっぱりと白状したらどうですかい」
「…………」
「黙っていりゃ、せっかく晴れかかった疑いがまた曇りますぜ」
「でも……」
「心配ご無用。見りゃ刀のどの小柄にも血の曇りはねえし、察するところ、今まで震えていたなあ、ゆうべそのぱっちりとあいている目で、何か変なことを見たんで、かかり合いになっちゃと、心配してのことにちげえねえと思うが、的ははずれましたかね」
「恐れ入りました。そのとおりでごぜえます。じつあ――」
「見なすったか!」
「見もし、出会いもしたんで、疑いがかかりましてはと、今まで生きた心持ちもなかったんでございますが、ゆうべのかれこれ九ツ近いころでした。