Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Read 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 167,105 characters · 337 screens
まさしくこれがそのお富士教にちげえねえですぜ」
「どういうお宗旨だかきいてきたか」
「そいつが少々おかしいんだ。お富士教ってえいうからにゃ、富士のお山でも拝むんだろうと思ったのに、心のつかえ、腰の病、気欝にとりつかれている女が参ると、うそをいったようにけろりと直るというんですよ」
「道理でな、女ばかりはいりやがった。それにしても、ご信心のお善女さまが、遠い川下の船宿からこっそり通うのがふにおちねえ。まして、夜参りするたアなおさら不思議だ。どこかにはいるところはねえか捜してみな」
しかし、どこにもない。あっても、門はぴしりと締まって、水門から消えた舟もはいったきり、その水門もまたぴたりと締まって、へいをのり越えるよりほかに、中へ押し入る道はないのです。
「めんどうだ。猿のまねをしてやろうぜ。船頭、舟をあの横の石がきへつけなよ」
ひらりと飛びうつると、えっとばかり気合いをころして身をおどらせながら、築地づくりの高べいへ片手をかけたかとみるまに、するするとぞうさもなくよじのぼりました。その足につかまって、伝六もよたよたとよじのぼりました。
中は予想のほかに広いのです。