Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Read 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) by 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 167,105 characters · 337 screens

Aozora Bunko

小判に鍬はおかしいぞ、お寺へ行くのはなおおかしいというんで、相棒と首をひねりひねりお供していったら――」

「どこのお寺へいった!」

「小石川の伝通院の裏通りに、恵信寺ってえいう小さなお寺がありますね、あのお寺の寂しい境内へ鍬とふろしき包みを持ってはいって、しばらくあちらこちらのそのそ歩いていた様子でござんしたが、まもなくまたふた品を持ったままで出てきて、変なことをおっしゃるんです。どうもこの寺じゃあぶない、どこかもっと寂しいお寺へやってくんな、とこういうんでね。今度は本郷台へ出て、加賀様のお屋敷裏の新正寺ってお寺へ乗せていったんですよ。ところが、そこでまたあっしどもを門前に待たしておいて、米屋さんたったひとりきり――」

「鍬と小判を持って境内へはいったか!」

「そうでござんす。同じように、あちらこちらをのそのそやっていたようでしたがね、まもなくまたふた品を持ったままで出てくると、やっぱりあぶない、もっとどこかほかの寺へやってくれろというんでね、今度は浅草へいったんでござんす。ところが、そこのお寺もやっぱりいけない。川を渡って本所へいって三カ寺回ったが、そこもいけない、いけない、いけないで、神田へまた舞いもどってきたら、とうとう夜が明けちまったんですよ。