Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
めいじんちょうじ
名人長二
三遊亭 円朝
Read 名人長二 (めいじんちょうじ) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 67,631 characters · 134 screens
と段々幸兵衞の傍へ進んで、袂に縋る手先を幸兵衛は振払いまして、
幸「何をしやアがる気違奴……去年谷中の菩提所で初めて会った指物屋、仕事が上手で心がけが奇特だというので贔屓にして、仕事をさせ、過分な手間料を払ってやれば附けあがり、途方もねえ言いがゝりをして金にする了簡だな、其様な事に悸ともする幸兵衞じゃア無えぞ……えゝ何をするんだ、放せ、袂が切るア、放さねえと打擲るぞ」
と拳を振上げました。
長「打つなら打ちなせえ、お前さんは本当の親じゃアねえか知らねえが、お母さんは本当のお母さんだ……お母さん、何故私を湯河原へ棄てたんです」
とお柳の傍へ進もうとするを、幸兵衛が遮りながら、
幸「何をしやアがる」
と云いさま拳固で長二の横面を殴りつけました。そうでなくッても憎い奴だと思ってる所でございますから、長二は赫と怒りまして、打った幸兵衛の手を引とらえまして、
長「打ちゃアがったな」
幸「打たなくッて泥坊め」
長「何だと、何時己が盗人をした」
幸「盗人だ、此様な事を云いかけて己の金を奪ろうとするのだ」
長「金が欲いくれえなら、此の金を持って来やアしねえ、汝のような義理も人情も知らねえ畜生の持った、穢わしい金は要らねえ、返すから受取っておけ」