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めいきょくけっていばん
名曲決定盤
野村 あらえびす
Read 名曲決定盤 (めいきょくけっていばん) by 野村 あらえびす (のむらあらえびす) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 344,837 characters · 680 screens
あの傍若無人な調子で伴奏者を引きまわして行く歌い方は、シューベルトにおける場合は賛成出来ない。『死と乙女』も『影法師』も、劇的で面白くはあるが、リードとしては落第だ。
シャリアピンのレコードで、日本で売り出されないもののうち、非常に重要なものが二、三種類ある。それはいつぞやも書いたことだが、シャリアピンの舞台の実演をレコードしたもので、『ボリス・ゴドノフ』が四枚、内三枚は一九二八年七月ロンドンの王立歌舞場で吹込んだもの、二幕目三面、四幕目三面だ。あとの一枚は、アルバート・コーツの指揮した『ボリス』の「戴冠式」だ。残る一枚はボイートの『メフィストフェーレ』の実演をレコードしたものだ。「戴冠式」は、演奏会のものらしく歌劇の実演と言い難いが、片面だけ歌っているシャリアピンの出来はすばらしく、コヴェント・ガーデンの実演四枚に至っては実に絶品と言っていい。音はさまで大きくなく、やや散漫にさえ感ずるが、実演に伴う迫力は凄まじい。
それにつけても、シャリアピンが、『ボリス・ゴドノフ』の全曲をレコードしなかったのは、歴史的な悔いであろうと思う。パハマンのショパンで『ノクターン全集』